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介護職員処遇改善交付金におけるキャリアパス等の要件が示される

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今年度から実施された介護職員処遇改善交付金は、長期的な介護職員の確保と定着を図るためにキャリアパスを要件として盛り込んでおり、平成22年度からその要件を満たしていない場合は減額されることになっている。その要件については平成22年3月5日開催された全国介護保険主管課長会議において概要が示されたが、その減額の適用時期は平成22年10月分からとなった。

まず、キャリアパスとはどういう意味であるか。辞書から引くと「労働者の能力や適性の観点から見た職歴。また、それを形成するための職種。」(大辞林 第二版)とある。
最近では雇用の流動化で、日本においても入社後定年まで勤め上げることにとらわれない人が増えたが、労働者本人にとっては一社だけでなく様々な会社等へ転職をして、経験や技術を重ねていくことが本来のキャリアパスとも言える。しかし会社等経営者にとっては、優秀な人材には定着してもらいたいし、転職を繰り返す労働者への不信感も依然、日本では根強い。
そこで会社組織内で人材育成としてキャリアパスの仕組みを作り、提示することによって、労働者が組織内で経験や技術を重ねていくことができ、将来にわたる就労意欲を持ち続けられるようにすることが求められた。もともと日本の人事評価が職能主義の傾向にあり、リストラの一環として都合良く導入された成果主義による人事評価が日本においては馴染まなかったことから、組織内キャリアパスの仕組みが定着、浸透させられれば、経営者労働者双方にとって有意義なものとなる。

厚労省が示した、介護職員処遇改善のためのキャリアパス要件は次のとおりである。

(1)次の1から3までに掲げる要件に該当していること。
1 介護職員の職位、職責又は職務内容等に応じた任用等の要件を定めている。
2 1に掲げる職位、職責又は職務内容等に応じた賃金体系(一時金等の臨時的に支払われるものを除く。)について定めている。
3 1及び2の内容について、就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、すべての介護職員に周知している。

(2)(1)によりがたい場合は、その旨をすべての介護職員に周知した上で、次に掲げる要件に該当していること。

介護職員の職務内容等を踏まえ、介護職員と意見を交換しながら資質向上のための目標及びその具体的な取り組みを定めている。

また、別に定めた定量的要件について、その実施した内容及び要した概算額の記載が求められる。

今後、具体的な運用方法等についてはQ&Aが通知されるとともに、厚労省においても関係団体作成のキャリアパスモデルや好事例等を取りまとめたものを公開していくとしている。
今回、厚労省が示したキャリアパス要件は(各関係団体が要望したとおり)最低限の簡単なものであり、多くの社会福祉法人が備える給与規程、人事考課規程等でそのまま通用させられそうな感もあるが、施設それぞれが介護職員のキャリアパスをどのように位置づけ、施設運営や処遇に反映させていくかによって、その仕組みの設計への取り組み方も違ってくるだろう。

WAM-NET介護保険 - 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議 - 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(平成22年3月5日開催)
全国社会福祉施設経営者協議会 - 全国経営協版キャリアパスガイドライン最終報告

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